オンライン脱塩チューブを応用した論文
エムエス・ソリューションズで開発して特許を取得した(現在権利は、私が代表を務めるもう一つの会社”プレッパーズ”に譲渡)、オンライン脱塩チューブ”ソルナックチューブ”を応用した論文が投稿・少し前にアクセプトされました。
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0268751
緊急透析中の排液を一定時間毎に、ソルナックチューブを接続したESI-MSに直接導入し、時間経過による検出イオンの強度変化をモニターしたという内容です。透析排液は、塩を大量に含むために、大量に長時間、直接ESI-MSに導入し続けると、塩の析出や塩によるイオン化抑制が起こり、イオン強度の著しい低下が起こります。ソルナックチュー
ブを介して透析液をESI-MSに導入する事で、長時間安定したイオン強度が得られ、透析中に排液中の存在量が変化した物質を同定出来ました。
ソルナックチューブの基本的な使い方は、「LC/MSの移動相に不揮発性緩衝液を用いた場合に、移動相中の不揮発性塩をMSに導入する前にトラップする」というものですが、それ以外にも、今回の論文のような使い方も可能です。ご興味ある方は、お問い合わせページからご連絡ください。