マイクロチップCE-MSを用いたアミノ酸の分析例
少し前にご紹介した908 DevicesのZipChipについて、アプリケーションデータとして、大分前の事ですがアミノ酸を分析したのでご紹介します。接続した質量分析計は、Thermo ScientificのQ-Exactiveです。アミノ酸の分析をする場合、試料の溶解液と泳動バッファーが両方ともキットになっているので、それらを使うと簡単です。チップの試料ポートに試料溶液を滴下し、フタを締めて測定のスタートボタンを押すだけです。試料量は、説明書には確か20 µLって書いてあったと思いますが、5 µLでも測定できました。それ以下は試していませんが、もう少し少なくても大丈夫だと思います。因みに、実際に測定に使われる試料量は、5 nLと極々微量です。オートサンプラーを使った連続測定も可能です。以下、測定したデータです。
アミノ酸混合物のTICクロマトグラム
幾つかのアミノ酸の[M+H]+に対応するm/z値の抽出イオンクロマトグラム
幾つかのアミノ酸のマススペクトル
キャピラリー電気泳動の利点は、何と言っても迅速分析だと思いますが、ZipChipを用いた場合、20種類のアミノ酸混合試料を2分以内で分析可能です。完全分離は出来ていませんが、まずまずでしょう。何といってもピークのシャープさは素晴らしいですね。ZipChip + Q-Exactiveを用いたデモ分析や受託分析は、関連企業のプレッパーズで対応可能です。ご興味あればお気軽にご連絡ください。